内閣府地方創生推進室と内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が提供する地域経済を分析するRESASの亜種として「V-RESAS」というサイトが登場しました。
RESASもかなりいろいろな統計データがみれるサイトですが、V-RESASでは特に新型コロナウイルスの日本経済への影響をデータとして見ることができます。
これがかなり使えますのでご紹介したいと思います。
この手のデータはすぐになにかの役に立つといえばそうではないでしょう。
しかし、このようなデータをみることで新たなビジネスのヒントが生まれるかもしれませんよ。
V-RESASでできること
V-RESASではRESASと同じく様々なデータを見ることができます。
今回はそのうち私がこれは使えそうだなってものを中心にご紹介しましょう
人流
まずは「人流」です。
人の流れですね。
下記は岐阜駅の推定居住地ごとの滞在人口の前年同週比の推移です。
4月、5月と大きく市町村内の方以外は滞在人口が減っています。
つまり、他の市町村からあまり人が来なくなった状況ということです。
7月現在では岐阜県内からの流入は前年とほぼ同等となっていますが、都道府県外からの流入はまだ前年比−20%くらいなのがわかります。
なお、このデータはスマートフォンの特定のアプリケーションから、ユーザの同意の上取得したGPSデータを昼夜間人口をベースに人口統計化したデータとなっていますのである程度正確だと思われます。
下記は岐阜駅で見ていますが、各県の代表的な駅ごとにみることが可能となっています。
ちなみに岐阜県の場合には岐阜駅以外に大垣駅、多治見駅、穂積駅、土岐市駅のデータを見ることができます。全国245の駅が見れるようです。
出所:J-RESAS
飲食店情報の閲覧数
次は飲食店情報の閲覧数です。ジャンル・地域ごとに前年同週比の推移をみることができます。
その時点でどのような飲食店が探されていたかがわかりますね。
下記は岐阜・各務原のデータです。岐阜県では他に西濃、中濃、東濃、飛騨高山のデータが見れます。
ファミレス・ファーストフードはそれほど前年と比較して大きく落ちているわけでないことがわかります。
また、鍋料理・肉料理が何故か前年よりも大きく伸びています。
なにかテレビでも取り上げられたのかもしれません。
それ以外の分野はやはり前年と比較して大きく閲覧数を落としているのがわかります。
出所:J-RESAS
決済データから見る消費動向
次は決済データ(クレジットカード)です。
決済データを見ることでその分野の売上がどうなっているのかある程度は予想が可能となっています。
下記は岐阜県内のサービス業のデータですが、特に落ち込みが激しいのが外食・旅行ですね。
その他も総じて落ちています。
それほど変わっていないのが電気・ガス・熱供給・水道業とコンテンツ配信という結果となっています。
出所:J-RESAS
注目度の高い品目
次はPOSレジのデータからみた種別ごとの前年同週比の推移です。
前年と比べて大きく伸びた品種がわかります。
当然ながら大きく伸びたのが介護・衛生用品ですね。
マスクや除菌関連の商品が大きく伸びたのでしょう。
文具紙製品4月に大きく落ちていますが、5月、6月で伸びています。
これはテレワークとなった人の影響が大きいのかもしれません。
また、面白いところでは生クリームの売上が大きく伸びています。
これも自宅で過ごす時間が長くなったのでお菓子作りなどに挑戦する人が増えたのでしょうか。
出所:J-RESAS
代表観測地点の滞在人口
次は各地域の駅の滞在人口の比較です。
影響が大きい地区、そうでもない地区が大きく分かれていますね。
観光客が多かったであろう京都駅は-29%と大きく減っています。
一方、それほど感染が広がっていない大分駅、鹿児島中央駅は前年よりも多くなっている事がわかります。
ちなみにこれは時間を指定していないデータですが、時間ごとの動きなども見ることができます。
出所:J-RESAS
まとめ
今回は「新型コロナウイルスの地域経済への影響がデータで見られる「V-RESAS」がかなり使える」と題してV-RESASについてみてきました。
V-RESASでは今回ご紹介した以外にもたくさんのデータをみることができます。
直接商売に役立つデータばかりではありませんが、このようなデータをみることでアフターコロナやウィズコロナの新たなビジネスのヒントが生まれるかもしれませんよ。
ぜひご覧頂きたいと思います。
まずは触ってみてくださいね。
>>V-RESAS
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