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個人型確定拠出年金(iDeCo)と積立NISAの前にやるべきこと

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2018年から積立NISAが始まりそうです。

今までのNISAと違い年間で使える金額は減り、

より長期な投資が非課税となる制度となります。

個人型確定拠出年金(iDeCo)と合わせて

「貯蓄から投資へ」と動かしたいのでしょう。

今までも「貯蓄から投資へ」といろいろ政府が動いてきました。

しかし、発表されている数値等を見る限り

今のところそれほど効果が現れていないようです。

金融資産割合の日米欧比較

日本銀行が2016年に発表した資金循環の日米欧比較によると

日本人の金融資産における現金預金の占める割合は約52%

対してアメリカは約14%しかありません。

逆に株と投資信託合わせて日本では約14%なのに対して

アメリカは約46%と大きな差があります。

それはなぜのかというのはいろいろなところで議論されています。

目次

日米の金融資産割合の違いの理由

下記なような理由があるのではと言われています。

  • 日本人の気質
  • 制度がわかりにくい
  • 投資は損をするという印象
  • 老後の不安
  • 株が下がったときだけ騒ぐ報道の問題
  • 教育の問題 など

私は一番大きいのは教育の問題だと思います。

お金や投資についての教育というのがほとんど行われていないことで

投資は怖いものと認識してしまっている方が本当に多いです。

私自身も経験がありますが、

株式投資が好きって言うだけで好奇な目で見られたり

心配されたりします。

報道の偏重も大きな問題な気もします。

それにより投資は損するという印象、老後不安も生まれているのでしょう。

国民年金の運用なども損をしたときには年金が溶けた!!

と大きく報道されるのに利益がでたときはさらっとですし・・・。

よくセミナーでお話しますが

「人は得をしたときより損をしたときのほうがより感情が動く」と言われています。

そのためそれらの報道により悪い印象が残っていることが大きいのでしょう。

今回は積立NISAの話と投資に対する考えかたの話をしていきたいと思います。

積立NISAとは

積立NISAとはどういうものかというところからまずみてきましょう。

積立NISAとは

毎年40万円まで非課税で20年間

運用できる制度です。

今までのNISAは年間120万円で

5年間非課税でしたので

期間が伸びて年間で使える金額が減ったということです。

NISAは売却益などが非課税となりますが

逆に損失を出した場合には

損益通算ができないため損となります。

そのため長期投資に

向いていると言われていましたが

それをさらに長期間の制度とすることで

より長期的に株や投資信託に投資することが目的となります。

積立NISAの場合、買えるのは買付手数料がなし

(いわゆるノーロード)で信託報酬が安い

一部の投資信託のみとの報道もあります。

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確定拠出年金(iDeco)と合わせて

「貯蓄から投資へ」の流れをよりすすめるための制度です。

上手く使えば得をしますし、逆に働くこともありえます。

しっかりとした知識を得ておく必要があるでしょう。



積立NISAと個人型確定拠出年金(iDeco)の比較

個人型確定拠出年金(iDeco)と積立NISAは

積立といった共通点もあり似ていますが制度に差があります。

  • 個人型確定拠出年金(iDeco)は小規模企業共済等掛金控除が受けられる。
  • 個人型確定拠出年金(iDeco)は60歳まで引き出せないがNISAは自由に引き出せる。
  • 個人型確定拠出年金(iDeco)は引き出すときに税金がかかるが(控除あり)NISAはない。

大きい違いとしてこの3点です。

他にも掛けられる金額の上限の違いや商品の違いなどもあります。

中でも確定拠出年金(iDeco)は控除が受けられるのが大きいです。

ですのでどちらかを選べと言われたら

確定拠出年金(iDeco)の方がお得ですので

こちらをおすすめしたいです。

まずは確定拠出年金(iDeco)を掛け

それでも余裕があれば積立NISAといった

感じがいいかもしれません。

この2つの共通点として

  • 売却益が非課税であること
  • 売却損がでても損益通算できない
  • 積立方式で毎月買う長期投資である

という点では同じです。

積立にはドルコスト平均法といって定期的に買うことで

リスクを下げる効果もあると言われます。

(ドルコスト平均法の効果を否定している専門家も多いですが・・)

日本人は金融知識が少ない

ちょうど4月入社の時期ですが

そろそろ会社から確定拠出年金の説明を受けて

どうしたらいいのかわからず

yahoo知恵袋などに質問する人がでてきます。

中には「どれに投資すればいいのか教えてください」

という質問もあったりします。

その大きな要因は知識のなさに由来します。

そもそも説明しないといけない会社の総務や経理でも

この辺の知識が皆無な人もいたりします。

下記は知るスポットが行った「金融リテラシー調査」の結果です。

金融問題をどれだけ解けたのかの平均です。

日本は47%に対しアメリカは57%と10%近く差があります。

金融リテラシー日米比較

全ての項目でアメリカのほうが上となっており、

アメリカと比べて日本はだいぶ金融知識が薄いのです。

ちなみにヨーロッパの国々と比べてもだいぶ劣る結果となっておりました。

特に複利の項目は日本が43%なのに対して、

アメリカは75%と大きな差があります。

消費者金融問題があれだけ大きくなったのも

この複利に対する金融知識が不足している人が

多かった事が大きかったと思います。

イギリスなどは若者の投資教育に下記のLISAというすごい制度があります。

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日本政府への提言

今の金融リテラシーが低い状態で

「貯蓄から投資へ」という政策をおこなったところで

まず効果がないでしょう。

確定拠出年金(iDeco)も積立NISAもとてもお得で

いい制度ですが響かないと思います。

また、無理やり押し進めれば大きな損失を出して

老後に困る人が多発する可能性もあります。

ですのでまずはお金についての教育を行っていただきたい。

世界的な投資家として有名なジム・ロジャースは

お金の教育のために娘には成人するまでに必要なお金を

一括で渡してあとは君の好きなようにしなさい。

としたそうです。

それは極端な例ですが

お金の知識は生きていくために本当に必要ですから

小学校の科目としてあってもいいように思います。

読んで頂きありがとうございます

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この記事を書いた人

岐阜県岐阜市在住、美濃加茂市出身で岐阜県・愛知県を中心に活動させていただいている経営コンサルタント(中小企業診断士・社会保険労務士)。財務面のみならず、WEBマーケティング、人事、労務、価格改定、管理会計など経営全般の改善を行うコンサルティングを行っている。セミナーでは全国の商工会議所、商工会、中央会、法人会、各種団体、企業様などで、のべ700箇所以上、25,000人以上、47都道府県すべてで登壇実績があり難しい制度をわかりやすく伝えるセミナーには定評がある。また、金融系WEBサイトを新規で立ち上げ、企画から制作、運営まで一人で行い年間1,000万を超えるアクセスを集める人気サイトに育てるなど幅広く活躍している。

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