クラウド会計をめぐるマネーフォワードとfreeeの特許訴訟
クラウド会計のシェアを激しく争っているMFクラウドのマネーフォワードとfreeeの特許訴訟の第1審がマネーフォワード側の勝訴で決着しました。
この裁判はfreeeのもつ勘定科目の自動仕訳に関する特許「第5503795号」をマネーフォワードのMFクラウドが侵害したとしたものです。
結局、マネーフォワード側の主張が全面的に認められた形での勝訴となりました。
裁判の詳しいことはよくわかりませんが、私もMFクラウドをつかっていますので自動仕訳なくなるのだけは勘弁でしたのでちょっと一安心といったところです。
今回はこの2社のクラウド会計ソフトに話をみてみたいと思います。
MFクラウドとfreeeのシェア争いが熾烈
クラウド会計を使っている人は2016年3月現在で会計ソフトを使っている人のうち9%程度だそうです。
後述しますがクラウド会計は本当に便利ですから今後利用者はどんどん伸びていくと思われます。
MM総研 クラウド会計ソフト利用状況調査より 2016年3月現在
両社はその中で激しいシェア争いを繰り広げているのです。
クラウド会計のシェアはデジタルインファクトクラウド会計ソフトの利用動向調査だとfreeeが約40%のシェア、弥生が約25%、MFクラウドが13%となっています。
意外に弥生ががんばっているな・・・って個人的な感想です。
弥生はもうちょっと機能面でがんばってほしいなって思います。(連携金融機関が少なすぎる・・・)
デジタルインファクト クラウド会計ソフトの利用動向調査より 2016年8月現在
私がクラウド会計を導入した理由
私は開業後すぐには普通の弥生会計を使っていました。
(会社員時代には、TKCや弥生会計、PCA、勘定奉行など様々な会計ソフトの使用経験があります。)
私が弥生会計を選んだ理由は単純です。
私はMAC使いですがMACにはまともな会計ソフトがありませんでした。
そこでwindowsの商品を選ぶわけですが、使用経験があり1番安い弥生会計を選んだというだけです(笑)
本当は勘定奉行が好きなのですが馬鹿高いので・・・
ちなみにMACで弥生会計を動かすにはコツが入ります。
私はParallels Desktopというアプリを使い仮想上にwindowsを入れてさらにその上に弥生会計を入れて使っていました。
クラウド会計ならMACでそのまま動く
しかし、Parallels Desktop上で弥生会計を使うのは地味に面倒なのです。
3〜4年前にクラウド会計が徐々に話題になった頃、MACでそのまま使えるならと試してみたらとても気に入りそのままMFクラウドを導入したのです。
その時にfreeeも試してみたのですがどうも私に合いませんでした(これには理由があります)
クラウド会計はとんでもなく便利です。
そこからクラウド会計に目覚めたのですが普通の会計ソフトとくらべてめちゃくちゃ便利だったのです。
何が便利なのか、
それは今回の裁判になっている自動仕訳にあります。
銀行のネットバンキングやクレジットカードと連携させることで自動で仕訳を提案してくれます。
そしてその提案が問題なければそのまま承認するだけで仕訳完了。
問題があっても修正すればOK
その修正もAI?なのかどういう仕組なのかわかりませんが記憶されだんだん提案の精度があがってくるのです。
今は3年ほど使っていますがよほど新しい取引先からの引き落としや入金でなければほぼ提案される仕訳で修正は不要となっています。
また、領収書やレシートも写真やスキャナーにとることで認識させることもできます。
(ただそれも面倒なので極力振込やクレジットカード払いとすることで労力がへらせます)
私も実際にクラウド会計を導入してからは経理作業は5分の1以下になっている感覚です。
そのおかげもあり今ではほぼリアルタイムで経理処理を行えるようになっています。
MFクラウドのうたい文句だと仕訳作業80%減としています。これはあながち嘘ではないかと思われるくらい簡単にできるのです。
MFクラウドとfreeeどちらを選ぶ?
今クラウド会計をはじめるならMFクラウドかfreeeの2択でしょう。
シェア2位の弥生はまだ連携金融機関が少なくあまりおすすめはできません。
おすすめできるのはいま弥生会計をつかっていて全く同じような画面で使いたい人限定かな、
考え方の違い
それではこの2択でどう選択すればよいのでしょうか?
これは単純です。
簿記の知識があったり、他の会計ソフトに慣れている方はMFクラウドがおすすめ
簿記の知識があまりなかったり、他の会計ソフトに慣れていない方はfreeeがおすすめ
これはMFクラウドが今までの会計ソフトの延長線上で金融機関との連携の自動仕訳をプラスしたサービスであること。
freeeは会計のあり方を根本から見直したサービスであること。
といった考え方の違いにあります。
私がfreeeを触ったときになんだこれ・・・使いづらいなと思ったのは今までの会計ソフトに慣れてしまっているからというのが大きかったのだと思います。
貸方、借方という概念もないのです・・・
逆にほとんど会計ソフトを触ったことない方はこちらのほうがとっつきやすいと思われます。
料金体系
料金体系はちょっとややこしいですがそれぞれ下記のようになっています。
自社が必要とする部分でどちらの会社がよいのかどのプランがよいのかを考える必要がありますね。
少しMFクラウドの方が安いプランとなっているかな?ってところですね。
個人事業主
スターター 月980円 年間9,800円(税抜):確定申告のみ
スタンダード 月1.980円 年間19,800円(税抜):日々の経理処理対応
プレミアム 月3,980円 年間39,800円(税抜):複数店舗対応
法人
ライト 月1.980円 年間19,800円(税抜)
プレミアム 月3,980円 年間39,800円(税抜):部門、取引先管理機能
個人事業主
フリープラン 無料 毎月仕訳15件まで
ベーシック 月800円 年間8,800円(税抜)
電話サポート付きベーシンクプラン 年間17,200円(税抜)
法人
ライトプラン 月1,980円 年間21,780円(税抜)部門は2部門まで
ベーシックプラン 月2,980円 年間32,780円(税抜)部門無制限、電子証明連携
バリューパック 月3,900円〜(税抜)請求書作成、経費精算、給与計算、マイナンバー収集機能セット
その他の選択のポイント
その他の選択のポイントとしては連携している金融機関が多少ちがいますので現在使っている金融機関が連携できているのかを確認しましょう。
連携してなければせっかくのクラウド会計のメリットが活かせません。
まとめ
今回はMFクラウドとfreeeでどちらを選べばよいのかを見てきました。
いかがでしたでしょうか?
クラウド会計は本当にオススメです。
まずは自動仕訳による時間の節約が大きいです。
その浮いた時間で本来の業務であったり、
経理担当者にしても資金繰り、管理会計や事業計画書の作成などに時間を費やせますしね。
また、自動仕訳以外にも震災などへの対応(パソコンに保存しないからデータが安全)や法改正への対応などメリットが多いです。
デメリットはちょっと月々費用がかかることやセキュリティ面の不安くらいです。
特にこれから開業しようとしている方ははじめからクラウド会計導入するのがオススメです。
どちらを選べばよいかはどちらにもメリットデメリットがありますのでそれを踏まえた上で双方とも無料期間がありますのでその間に両方ともに試してみるのが1番確実でしょうね。
読んで頂きありがとうございます。