CASIO(カシオ)が電卓発売50周年を記念して販売した最高級電卓「S100」。
がっちりマンデーで紹介されてから欲しくなり、ネットショップを中心にいろいろチェックしていたのですが売り切れでなかなか買えず。最近ようやく購入することができました。
ネットでの評判をみていると価格が電卓のそれではないので評価は分かれていますね。
メーカー小売希望価格はありませんので売っている価格は店舗によりまちまちですが、だいたい3万円前後のところが多いようです。
元々生産量が多くないことに加えてがっちりマンデーで紹介されたことにより長いこと品薄となっており、カシオの直販サイトでも長いこと在庫切れとなっていましたし、大手通販サイトでも売っている店は皆無のためヤフーオークションやメルカリ、アマゾンマーケットプレイスなどでは4〜5万円くらいのプレミア価格で購入されるケースもありましたね。
最近はかなり改善傾向ですが・・・
私は偶然、文房具屋さんの通販サイトで最後の1台を見つけ注文することができました。
今回は電卓検定2級持ち、CASIO電卓利用歴20年以上の私がカシオの最高級電卓「S100」の凄さをレビューしていきます。
私の電卓利用遍歴
まずは私の電卓利用遍歴から見ていきましょう。電卓利用は20年以上前、簿記の勉強を始めたときからです。
AZ-20S
その時買ったのがカシオのAZ-20Sというタイプです。
こちらの商品は簿記検定を受ける人や多くの税理士・会計士なども使っているかなり高品質モデル。
実際、前の会社を担当していた監査法人の会計士さんも同じ電卓を使っていましたね。
当時いくらで買ったのかはあまり覚えていませんが、電卓としてはかなり高価であったと思います。ネットで見ると6,000〜8,000円位で売っていたようです。
でこの電卓どうなったかと言えば実はまだ現役です。
機能はまだまったく悪くなっていませんので普通に使えるのです。
20年以上修理もなしに使えるってすごいですよね。
ただし、上記の通り見た目はボロボロ、とくに左側は表面まで剥がれてしまっています。
そのため外ではちょっと恥ずかしいので使いづらいんですよ。
そこで新しい電卓の購入をずっと検討していてS100にたどり着いたわけです。
KS-120TKRIII-WH
実は今回のS100の前にも2度ほど他の電卓に挑戦したことがあります。
まず一回目は下記の電卓とテンキーが併用できるキヤノンの「KS-120TKRIII-WH」というタイプです。
こちらは外でのノートパソコン利用時にテンキーとの併用ができるのは便利でよいなっておもって購入しました。
しかし、どうしてもボタンの押し具合と「00」ボタンが無いこと、「0」ボタンの位置が不満で電卓利用や外への持ち出しは辞めてiMacのテンキー専用として使っています。
生徒さんに贈ってもらった電卓
もう一回は簿記を教えていたときの生徒さんから電卓を贈られたときです。
あまりにボロボロの電卓を使っていましたので不憫に思ったんでしょうね・・・。
しかし、結局、AZ-20Sのほうが使いやすくて戻ってきてしまっていました。電卓っていろいろな相性があるんですよね。
電卓選びは本当に難しい
最近は電卓もスマホで済ませてしまう人が増えています。
そのため普段電卓を使わない人が多いでしょうからはあまり分からないかもしれませんが、電卓選びは本当に難しいのです。
スマホの電卓との大きな違いは早く打てるのかどうかですね。
キーの配列や使い方がメーカーや機種により違う
まず、キーの配列や使い方がメーカーや機種によって微妙に違うのです。
電卓はなれるとパソコンのブラインドタッチのようにキーを見ずに叩くようになります。
そうなるとどこにどのキーが配列してあるのかが本当に重要なのです。
電卓はカシオ、シャープ、キャノンが3大勢力となっていますが、はじめに使い始めた電卓に慣れてしまうと他のメーカーに移りにくいという点がそこにあります。
わかりやすいところで言えばカシオのほとんどの機種はACの下に「0」があります。
一方、シャープやキャノンは「1」の下に「0」があります。
完全に好みといえば好みくらいな違いなんですけどね。
他にも微妙に配列が違います。
また、定数計算という一定の決まった数字の計算を繰り返す際に入力を省略する機能の使い方もメーカーによって違います。
ですから今シャープやキャノンを使っている人はCASIOのS100を選んでも幸せになれないかもしれませんのでお気をつけください。
会計士や税理士の方と飲みに行くとどのメーカーの電卓がよいのかって話で盛り上がることもありますね。
だいたいシャープ派とカシオ派の戦いになりますが(笑)
こだわってらっしゃる方は私と同じようにボロボロの電卓を長年使っている方も多いです。
簿記検定、税理士、会計士の予備校大手2つの大原がCASIO派、TACがシャープ派なんですよね。
その違いも大きいでしょう。
キータッチが違う
これは使ってみないとわかりませんがキータッチがかなり違います。
特にキーを押し込んだときにどこまで押し込まれるのかの深さと入力の判定具合が機種によってそれぞれです。
安い機種はここがたいてい駄目なんですよね。私がキャノンを使うのを辞めたのもここが大きかったりします。
その点、AZ-20Sは素晴らしかったです。
あ、間違えたと一瞬で取り下げると反映されないみたいな微妙なこともできました。慣れもあるのでしょうが・・・
音が違う
あとは押したときの音もあります。AZ-20Sはサイレントキーになっていますので使っていてもそれほどうるさくありません。
しかし、サイレントキーとなっていないものだとうるさいものもあります。カフェなど外で利用するときにはかなり気になる点です。
S100レビュー。必要条件はすべてを満たしていた
S100はまずはコンセプトがすごいです。
「持つ誇り、使う悦び。電卓に革新とこだわりを込めて」です。カシオの電卓で培った技術をすべて詰め込んでいると言えるかもしれません。
S100の外箱
まずは外箱これはなんの変哲もない感じですね(笑)
S100の内箱
外箱から取り出すと急に高級感がでてきます。スマートフォンやタブレット端末のケースのようです。
ケースは二重構造になっており、箱の中からさらに箱が出てきます。
このあたりは無駄に高級感がありますね(笑)
S100の箱を開けたところ
その箱を上げるとこんな感じです。「CASIO CALCULATOR S100」と書かれたプレートまで入っており高級感を感じてしまいますね。
S100の内容物
ケースはかなり豪華でしたが内容物はこんな感じでシンプルです。本体と説明書、保証書だけですね。
ケースが付属していないのがマイナス点
ちょっと残念なのが安い電卓などでも普通に入ってるケースが付いていないことです。
カシオのサイトに行くとS100専用のケースがいくつもでていましたのでそれらで儲けたいのかもしれません(笑)
がっちりマンデーでのカシオの担当者いわくS100はこだわりすぎて利益がでていないとのこと。
そのためケースで利益を出すつもりなのかもしれません。
BROOKLYNや吉田かばんとコラボしたケースなんかがでていますね。
私はどちらも好みでなかったためminneでケースを注文してしまいましたが・・・
S100の主な仕様
主な仕様は下記のとおりです。この辺りは他の電卓とそれほど変わらないでしょう。
メモリー:2
電源:TWO WAY POWER(太陽電池、CR2025×1)
電池寿命:約7年(1日1時間使用時)
サイズ(奥行×幅×高さ): 183 × 110.5 × 17.8mm
質量:約250g(電池込み)
S100の主な機能
ここもぱっと見ると他の電卓とそれほど変わらないかもしれません。私が今までメインで使っていたAZ-20Sと比べると税計算とマルチ換算が付いたくらいでしょうか。
ただし、目立ちませんがかなり大きな点が一つあります。
それはキーロールオーバー(3キー)という点。
これは簡単に言えば複数のキーを押した状態でもそれぞれのキーを認識してくれる機能のことです。3キーということは3つまでは認識できるってことですね。
最近の電卓だとキーロールオーバー2がほとんどで3キーロールオーバーの機種はあまり発売されていません。中にはすでに廃盤の電卓でキーロールオーバー4という商品もありますが、オークションで高値が付いている状況です。普通の人はキーロールオーバー3でも充分すぎるくらいですが・・・。
それが搭載されているのはありがたいですね。
特に高速入力を必要とする簿記検定や税理士試験、会計士試験などでは有効でしょう。中小企業診断士の2次の事例4でも有効かもしれません。
消費税の税込・税抜計算が行えます。税率も自由に設定でき、税金額も表示します。
●マルチ換算
任意の換算レートを設定することで、簡単に換算が行えます。
●計算状態表示
四則演算の計算やメモリー機能の使用状況を表示で確認できます。
●マルチ%
割合、割増、割引などの計算ができます。
●√(平方根)
表示数値の平方根を求めるのに使います。
●四則定数計算
四則演算キーを2回押して定数計算ができます。
●概数計算
計算結果が桁数を超えた場合に、上位桁のみのおおまかな数値を表示します。
●桁下げ(シフト)
入力ミスの修正に便利。最小桁の数値を一桁ずつ消せます。
●+/-(サインチェンジ)
正の数(+)を負の数(-)に、又その逆に切り替えるときに使います。
●切捨て・四捨五入
小数の端数処理の選択が出来ます。(切捨て・四捨五入)
●小数点セレクター
小数の端数処理時に小数点以下の桁指定が出来ます。(4/3/2/1/0/アドモード)
●キーロールオーバー(3キー)
キーから指が離れる途中で押し初めても、次の次のキーまで入力可能です。
●3桁位取り表示
見やすくわかりやすい3桁ごとの位取りを表示します。
●オートパワーオフ
無駄な電池消耗を防ぐため、操作完了後数分で自動的に電源が切れます。
●2色成型プラスティックキー
キーがすりへっても文字が消えないキーです。
(※一部キーを除く)
●ツーゼロキー
一度に0が2つ入力でき、スピーディーに大きな桁の計算ができます。
S100を使ってみての感想
キーの配列もサイズもAZ-20Sとほぼ同じで違和感はありません。(ここは実はかなり重要)また、押した感覚もかなり求めていたものに近いです。
最近は高速入力を必要とするような電卓の使い方をしていませんので3キーロールオーバーの恩恵を受けることは少ないでしょうが、機能としてはあったほうがありがたい部分です。
なにより液晶が抜群に見やすいこと、質感が高く所有の満足度が高いことが大きいです。
それらを総合的に考えてかなり良い買い物でした。
前のAZ-20Sは20年以上使えましたのでS100は現役中ずっと使えそうですから、1年単位で考えれば安いもんだとも個人的には感じています。
普段数字を使う経理の方、銀行の方、税理士・会計士、中小企業診断士の方などもちろんですが、例えば富裕層相手に見積もりをするような営業の方などにもおすすめできるかもしれませんね。
S100をゲットする裏技
実はS100をゲットする裏技があります。
それはS100を製造しているCASIO工場のある山形県東根市にふるさと納税することです。
92,000円の寄付をすると返礼品としてS100が贈られて来ます。(青と黒の色も選べます)相場の金額を換算すると返戻率は30%くらいですから割と良い方ですね。さらに1万円ちょっと高い103,000円寄付をすると刻印までつけてくれます。
ただし、注文が殺到しているようで下記のような文言がありますのでご注意ください。
詳しくは下記を御覧ください。
まとめ
今回は「最高級電卓【カシオ S100】の購入レビュー。価格以外は文句なしの一生モノの電卓」と題してカシオの電卓S100について見てきました。
一生モノの電卓をお探しの方はぜひ検討してみてくださいね。
オススメの電卓です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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